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ファミ通さんの記事を読んで、「ニーアらしさ」について私なりに合点がいきました。
記事はこちら。
ゲーム音楽らしさとボーカルについて
私はニーアはプレイしてないのですがサントラは大好きで、不思議と昔のゲーム音楽に通じるものを感じていたんですよね。
懐かしさと新しさが同居してるというか。
とても聴きやすくて世界観に没入できる。
ニーア音楽ファンの人たちも昔のゲーム音楽から好きな人が多い気がして、あぁ私と同じような感覚の人いるんじゃないかなぁなんて思ってたわけです。
初めて聞いたときは「ポップス的なボーカルの入ったゲーム音楽らしさをもったゲーム音楽」に衝撃があって。
ペルソナシリーズもポップス的なボーカルが入ったゲーム音楽だと思うんですけど、ペルソナの方が「ゲーム音楽界隈における新しい音楽ジャンル(ポップス)をゲーム音楽として使っている」みたいな感じがするんです。
ゲーム音楽らしいというよりも洋楽やR&Bをゲームの中で聞いてる感じというか。
でもニーアの曲はそうではなくて、なんと言えばいいのか、ファミコン・スーパーファミコンの時代から受け継がれてきたゲーム音楽にポップス的ボーカルを取り込んでいるというか…。
ちょっとここの感覚を言葉にするのは難しいんですが、ニーアの曲の方が元来のゲーム音楽そのままな感じがするんです。
それがニーアらしさであり、唯一無二なところだと思うんですよね。
その「ニーアらしさ」について、先ほどのファミ通の記事でも言及されてました。
新作オートマタの楽曲を制作するにあたって岡部さんと帆足さんはまずそこを確認することから始めたそうです。
記事を読んでてとても大事なキーワードだと思ったのが「隙間の残響音」。
ゲーム音楽における隙間という文化
昔のゲーム音楽はハードの関係で同時に鳴らせる音の数に制限があったんですよね。
ファミコンならノイズ含めて4音。スーパーファミコンなら8音。
その制限はハードが高性能になるにつれてなくなっていきます。
そのため、単純に音の数が少ない、隙間の多い音楽になるわけです。
同時発音数が制限されてる中でなんとか豪華に聞かせたくて、当時の作曲家さんたちは試行錯誤なさってたわけです。
聖剣LOMやKHで有名な下村陽子さんは常に8つフルで使用ししかもちょっとした休符(楽器の休みの部分)のタイミングで音色を変えて、例えばシンバルを鳴らすとか、そうやって曲を作っていたと何かのときにおっしゃってました。
(数年前の光田さん・イトケン・下村さんがゲームショー?でお話ししてたときだったような気がする…)
この隙間の多い昔のゲーム音楽。
これが岡部さんのおっしゃってた「隙間の残響音」につながるんじゃないかと思うんですよ。
ニーアの曲はなんてったって PS3 / Xbox360 なのでたくさんの音がいろいろ鳴ってます。制限なんてありません。
でも岡部さんたちが再認識した隙間の残響音という現象が昔のゲーム音楽に通ずるところであり、そこがきっとたくさんのファンに愛されている一因なんじゃないかと思ったわけです。
私が冒頭に感じた懐かしさやゲーム音楽らしさはこれなんじゃないかと。
記事ではエコー、つまり残響の方にフォーカスを当ててましたが、私はむしろ隙間の方が気になりました。
無国籍とウェットな感じ
あと「無国籍感」と書かれてましたが、これはニーアの音楽の世界観がすごくしっかり定まってるから自然と生まれたものなんじゃないかと思います。
一曲聞いただけでその世界にダイブしたような感覚になれる。そんなアルバムってなかなかないですよね。
ほんとこの世界観の提示が素晴らしいと思います。
余談ですが、無国籍感と聞いて思い出すのは音楽でも大ヒットのクロノトリガー。
(光田さんが以前インタビューで、クロノトリガーについて「無国籍な音楽だったから自信があった」的なことをおっしゃってたので)
無国籍感のあるゲーム音楽はヒットするのかもしれないですね。
記事では「ニーアらしさ」についてもう一つ言及されてましたが、ウェットな感じ、悪く言うと「ちょっとクサい感じ」というのはまさしくニーアらしさだと思います。
いきすぎると野暮ったくなるけど、ある程度含ませて心に訴えかける。
そこの駆け引きが絶妙なんですよねニーアは。
そしてそこが日本人の心にグッとくるんだと思います。演歌や歌謡曲的な良さというかね。
新作オートマタについて
前作のニーアはオーガニックっぽいところがあったのでそれをイメージに合わせて音楽を作ったけれどもオートマタはメカニカル!!だそうで!!!!
メカニカル!!!!!!
楽しみですね!!!!!
ところでこの「オーガニック」という単語、これもすごい前作ニーアの音楽を表す的確な言葉だと思いました。
今度誰かに紹介するときに使いたい。まさしくその通り。
新しく参加されてるジュニークさんはとても情熱的でパッショネイトなボーカリストさんなので、その人間的な情熱と感情のないメカニカルがどう融合するのか、今からとても楽しみです!!
最後に、ジュニークさんバージョンとエミさんバージョンのテーマ曲が公開されたのでURLを貼っときます。
同じ曲でもアレンジとボーカルが違うだけでこんなに雰囲気が変わるんですねー。
是非聴き比べてみてください。
ジュニークさんの歌うテーマ曲
エミさんの歌うテーマ曲
ソフトはこちら!
発売が楽しみですね!!!!